「予約でいっぱいの店のパスタソース」がリニューアル!エスビー食品のパッケージデザインの裏側

こんにちは。SPICE&HERB COMMUNITY事務局です。
商品の世界観や魅力を視覚的に表すパッケージは、お客さまが店頭で商品と出会う最初の接点でもあります。商品の価値を伝える重要な役割を担うからこそ、エスビー食品では写真や文字の大きさ、色合いなどパッケージデザインの細部までこだわり抜いています。
「パッケージは売り場に並び、お客さまに注目をいただいて初めて完成します」と話すのは、マーケティング企画室デザイン広告ユニットの遠藤健一さんです。パッケージ制作の流れや大切にしている考えなど、日々の業務について幅広くお伺いしました。2026年2月9日にリニューアル発売した「予約でいっぱいの店のパスタソース」のパッケージに関してもこだわりや想いをお聞きしました!
<プロフィール>

マーケティング企画室
デザイン広告ユニット
リーダー 遠藤健一(えんどう・けんいち)さん
2019年入社後、国内外のさまざまなパッケージのデザイン、ディレクションを担当する。パッケージデザイン歴は20年以上。2025年に、クリエイティブディレクターとして携わった「ORGANIC SPICE 袋入り有機シリーズ」がジャパン パッケージング コンペティションで経済産業省製造産業局長賞を受賞。日本パッケージデザイン大賞の審査員としても活躍。
さまざまな要素でデザインは変わる
デザイン広告ユニットはデザインチームと広告チームに分かれていて、デザインチームで活動している遠藤さんは、アートディレクターとしてデザインの進行や品質管理などを行っています。
パッケージ制作は大まかに、商品コンセプトのヒアリングから始まり、デザインの制作、撮影、印刷という流れで進んでいきます。まず要となるのは、企画担当者や開発担当者が企画発表する商品化会議です。
遠藤さん「企画担当者から企画の狙いや想定するお客さま像を聞いたり、開発担当者が試作したサンプルを試食したりしながら、意見交換を行います。私からは『ソースの色はどう変わるのか?』、『今回ビジュアルを変えたい意図は?』など、デザイン視点での質問を投げかけ、深掘りしていきます。商品の方向性が明確に定まったら、企画担当者とともに、デザインに関するキックオフ会議を行い、デザイン制作がスタートします」

キックオフ会議では、企画内容をどのようにパッケージへ落とし込んでいくか、伝わる商品コピーになっているか、などデザイン制作に向けた具体的な話し合いが進められます。想定するお客さま像やコンセプトだけでなく、家での保管期間などの要素でも商品のデザインは大きく変わるのだとか。
遠藤さん「例えばカレー粉やスパイスなど買ってからしばらく家で保管する商品は、生活の場になじむシンプルなデザインを心がけています。一方でレトルト食品など即食タイプの商品は、お客さまの目に触れる時間が短いため、売り場で目立つかが勝負所ですね。もちろん想定するお客さま像によってもデザインの考え方は変わります。1人用の個食タイプの商品は個々人の好みで購入する傾向が強い分、世界観やこだわりを全面に押し出せます。しかし家族向けの商品は、家族の食を任されている方が安心して購入できることが重要です。おいしさを約束するような安心感を意識してパッケージを作り上げています」

パッケージデザインは、新ブランドを立ち上げるときや既存商品のリニューアルで大きくイメージを変えたい場合などの“新しく作り上げる”パターンと、既存商品のデザインを“育てる”パターンで考え方が変わります。育てるデザインとは、「ゴールデンカレー」のようなロングセラーブランドの価値を引き継ぎつつ、さらに愛されるブランドへと育成していくこと。時代の変化とともにお客さまの意識も変わるためデザインのアップデートは必要ですが、ブランドのアイデンティティを表す本質的なデザインを大きく変えないことも重要であると考えています。
お客さまとブランドをつなぐパッケージの存在
魅力的なデザインであれば手に取ってもらえる可能性が高くなる一方、以前とデザインを大きく変えたことでこれまで愛用していたお客さまが離れてしまうケースもあり得るでしょう。
このようにデザインによって、反響が大きく変わる可能性があります。特に新しい商品の場合、パッケージは発売時の初速を担う重要な要素のひとつです。

遠藤さん「パッケージは商品において重要な役割を担っているので、プレゼンテーションを行う会議ではさまざまな意見が飛び交います。これまでの会議で『今、この商品は売れているので(人気なので)パッケージを変えないほうがよいのでは』という意見が出たことも。発売予定日の半年以上前から動き出しているので、当初の狙いと現状にズレが出てしまうこともあるのです。パッケージは単なる容器のデザインでなく、お客さまとのコミュニケーションツールでもありますから、市場の流れを意識して組み立てなければいけません」
商品の味わいだけでなく、パッケージにもこだわるからこそ、ときには会議で大きな変更が生じてしまうこともあります。遠藤さんがこれまでの仕事で印象深かった商品のひとつとして「濃いシチュー」ブランドを挙げてくれました。

遠藤さん「じつはとある会議でNGが出てしまって、パッケージをいちから組み立て直すことになったんです。じっくり作り直すスケジュールの余裕はなかったので、私も急遽デザイナーとして入り、すぐにデザインを練り直しました。苦労した分、思い入れの深いパッケージですね。“濃い”の文字を大きく配置し、堂々たる顔つきにしたデザインが評価され、ようやく商品化へと進むことができました」
最終的なデザインが決定したら、商品やパッケージに使用する写真の撮影、印刷物の色の確認を行うための試し刷りなどの工程を経て、いよいよ完成となります。エスビー食品のパッケージは、色の鮮やかさもこだわりのひとつ。理想の色味を実現するため、最終の印刷段階では遠藤さんが実際に印刷現場へ出向き、カラーコントロールを行っています。

現代の価値観に合う“優しさ”を感じるパッケージへ
今回は「予約でいっぱいの店のパスタソース」がリニューアルされ、味わいとともにパッケージも新しくなりました。東京・銀座の有名店「ラ・ベットラ」の落合務シェフの味づくりを再現したパスタソースで、2001年の発売以来、多くの方に好評いただいてきたロングセラーブランドです。

パッケージは2013年に「ラ・ベットラ」の雰囲気がより伝わるビジュアルに変更となり、その後も何度かアップデートを繰り返しながら、黒を基調としたデザインが定着しつつありました。今回のリニューアルでは、なんと2013年当時のパッケージを思わせるグレーの世界観に原点回帰することに。その背景には世間の意識の変化があったといいます。

遠藤さん「売り場に並ぶ商品のほか、私が審査員としても関わらせていただいている日本パッケージデザイン大賞でエントリーされるデザインや、審査を通過してくるデザインが変わり始めたことで、世間の変化に気づきました。以前はプレミアム感のある豪華なデザインや格好いいパッケージが好まれていたのですが、ここ数年、環境に優しそうだったり、ナチュラルな雰囲気をもっていたりするデザインが一次審査を勝ち抜いてくるようになったんです。コロナ禍や近年の物価高騰をきっかけに価値観が変化したのではないかと思います。先の見えない不安があるような現代で、お客さまの気持ちに寄り添うようなパッケージが今求められていると考えました」

遠藤さんはパッケージを制作する際、商品を手に取るお客さまに“この商品が好き”と感じてもらえるような好感がもてるデザインを常に意識しています。そのため「予約でいっぱいの店のパスタソース」も育てるデザインから、今の時代に多くの方から共感を得られるデザインへ刷新する必要があると考えました。
遠藤さん「イメージは、名店「ラ・ベットラ」がもつ世界観や、実際にお店に足を運ばれているお客様の感想などから着想を得た、肩ひじ張らずに楽しめるようなイタリアンのお店です。特にこだわったのは背景写真の色味。30種類ほどパターンを作って比べた結果、柔らかさも感じられるようなグレージュが今の時代に合うと結論付けました。狙った色味を再現するため、印刷会社へも何度も足を運びましたね。リアルな世界観を表現するべく、背景写真は『ラ・ベットラ』で実際に撮影しています」

お客さまに好感を感じてもらえるパッケージをこれからも
「これから売り場に並んだときのお客さまの反応が楽しみでもあり、ドキドキもしています」と話してくれた遠藤さん。“パッケージはお客さまに良いと感じていただいた時点がゴール”と考えているからこそ、商品の発売まで気が抜けません。
遠藤さん「どんなに自分たちが最高の出来だと思っていても、実際に売り場で手に取ってもらえなければ良いデザインとは言えないんです。でも売上ばかりに固執して、ブランドのイメージや価値とズレてしまってもいけません。その塩梅をどう表現していくかが、パッケージデザインの難しいところであり、やりがいを感じる部分です」

時代の流れや世間の心理の変化など、さまざまな要因で好まれるデザインは変わっていきます。今求められるデザインを掴むため、デザインチームのメンバーは実際にスーパーやコンビニなどに足を運び、売り場からも情報を得ながら、お客さまの心を掴むパッケージを日々研究しています。
最後に、遠藤さんにパッケージの未来について尋ねてみました。
遠藤さん「これからは環境への優しさが、良いパッケージの条件のひとつになると思います。エスビー食品でもここ数年で、環境へ配慮した紙のパッケージが増えました。ただ紙素材は色が鮮やかに出にくい傾向があります。印刷会社に出向いて色の調整をより念入りに行い、エスビー食品らしい鮮やかなパッケージに仕上げているので、ぜひ売り場で注目してみてください」

遠藤さん「もしWEBでの販売が主流になったとしたら、今後はパッケージで求められるデザインがガラリと変わるかもしれませんね。いろいろな可能性を想像しながら、これからもお客さまに良いと思ってもらえるようなパッケージ作りに力を注いでいきたいと思います」
スーパーなどに行ったら、ぜひエスビー食品のパッケージにも注目してみてくださいね。新しくなった「予約でいっぱいの店のパスタソース」も、この機会に手に取っていただけたらうれしいです。
■遠藤さんから、SPICE&HERB COMMUNITYメンバーへ質問
エスビー食品の商品の中で、パッケージが好きな商品はありますか?
「『シーズニングシリーズ』をはじめ、ブランドの立ち上げから携わった『町中華シリーズ』など、思い入れの深い商品がたくさんあります」と話してくれた遠藤さん。デザインチームのメンバーの励みにもなりますので、ぜひ皆さんのお気に入りの商品をコメントで教えていただけますとうれしいです。その商品のデザインで好きな部分もぜひ教えてください。
皆さまのご回答をお待ちしております!
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示ブックタイプはデパ地下に並ぶと、おぉって思いますね~
スティックスパイスシリーズ、オリジナリティがあり、好きです✨
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示パケ買いありますよね
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示スーパーに見に行きます
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示新しいパッケージもステキですね🍝
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示新パッケージ素敵ですね
まだこのシリーズ食べたことがないので食べてみたいです
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示ジャケ(ジャケット)買いと言う言葉があるように、側のパッケージのイメージって重要ですよね〜。
今回はかわいいらしくてスタイリッシュになって、ぜひお店で手に取ってみたくなりました。
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示「温故知新」
1966年発売から
30年余り続いた
Gravy Boatのカレー
パッケージ(外箱)デザイン
グレイビー・ボートの
大きさはだんだんと
小さくなってゆき
そして
いなくなりました。
#「S&Bゴールデンカレー」
パッケージ(外箱)デザイン
是非
復活を望みます。
【理想とするイメージ】
Gravy Boatが
「S&B濃いシチュー」
デザインの
「濃い」くらい大きく
なおかつ
過去の
グレイビー・ボート
銀色
ではなく
金色
に変えて
まさに
金のGravy Boatに
「GOLDEN CURRY」
が入っている
金色で統一された
パッケージ(外箱)デザイン
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示全体は優しい色合いでパスタが引き立っていて美味しそうです🍝
実際のお店へ行ってみたくなります
好きなデザインは「シーズニング・ブロッコリーのアーリオオーリオ」です
ブロッコリーの緑とガーリックと赤唐辛子のツブツブ感の色がアクセントになって
食べたい!と言う気持ちになります
生姜とニンニクのイラストも可愛いし
薄らとプリントされた葉っぱ?のような柄がおしゃれで好きです
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示パッケージ 大事ですよね!
すごく興味深いお話でした!
もっと詳しく知りたい~💛
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示パッケージへのこだわりが素晴らしいと思いました。